配管劣化診断
配管の状態を調べます
ビルディングや集合住宅の給排水をはじめとする配管の腐食や詰まりなどの劣化現象は、年を経るとともに進行し、流量減少や赤水、漏水など、さまざまな被害を引き起こします。さらには、そこで生活したり働いたりする人々の体にも悪影響を及ぼします。空調配管で詰まりや漏水が起こると快適な空間が維持できないだけでなく、強制冷却が必要な精密機器などに多大な影響を及ぼします。
このような建築物が抱える問題解決のカギになるのが建物設備診断です。当社では、最新技術を駆使した機器や装置を用いた非破壊検査を主体に、設備内の目に見えない劣化を早期発見、診断します。そしてそれらの診断データを解析し、適切な設備改修計画の為の資料をご提供します。
診断項目
衛生配管
私たちの生活に必要不可欠な配管の劣化状態を調べます。給水管の錆こぶから排水管の詰まり状態まで幅広い管種の調査が可能です。
空調配管
私たちの生活を快適にしている配管の劣化状態を調べます。漏水の原因となる孔食など冷水管や蒸気管など幅広い管種の調査が可能です。
埋設配管
水道管など埋設してある配管の劣化調査です。配管の経路を図面と探査機により探しだし、掘削して配管の劣化状態を調べます。
ガス配管
主に外面の腐食状態を調べます。内面は腐食性の無いガスなので問題ないですが、外面腐食による漏洩は大きな被害が想定されます。腐食の状態を知ることにより、漏洩の危険を回避することが出来ます。
手法
放射線透過試験(X線)
携帯式X線装置を用い、X線フィルム上に直接配管内部の情報を反映します。X線は透過する間に物体との相互作用によって透過量に差が生じることからフィルム上には白黒の濃淡像としてあらわれます。これによって配管内部の減肉状況、錆等の付着状況他が確認できます。
超音波肉厚測定
超音波厚さ計を使用します。試験体の表面から超音波のパルスを内部に送り、試験体底面から反射してくる超音波パルスの往復時間を計測します。これにより、底面までの距離(厚さ)を測定する方法です。ロボットを使用することにより、細かいピッチで肉厚測定が可能になりました。
内視鏡調査
内視鏡を開口部から挿入して、目視にて管内部の状況を観察及び記録します。
サンプル管調査
実際に使用している配管を切り出し内面の腐食状態を確認します。切り出したサンプル管は、半割り後酸洗い処理を行い詳細な測定を行います。
外面腐食調査
外面腐食が発生している箇所について錆及び減肉の状況を記録します。調査箇所のなかで最も腐食していると思われる部分を目視で選択し、錆等を除去したのち機器を用い残存肉厚を測定します。